寿命が30から100年といわれるピアノ。期間の幅が30年から100年と大きいのは、調律や弦の交換などのメンテナンス実施の有無、設置されてきた環境などの条件によって楽器の寿命が変わってくるからです。なかには、150年を経過してもなお、優れた音色を奏でるピアノも存在します。
寿命を大きく変える調律やメンテナンスは、非常に重要なものです。本記事では調律の重要性や頻度、状態別メンテナンス法、相場など紹介しています。ピアノの調律やメンテナンス方法を知りたいという方は、最後までご覧ください。
調律が与える影響
「ピアノを久しぶりに弾いてみたら、以前と音が違った……」というようなことがあるのではないでしょうか。長期間調律していないと、さまざまな不具合が起こってしまうのです。ここでは、調律が楽器に与える影響やおすすめの頻度など、調律の大切さについて説明します。
不具合が発生しなくなる
長期間ピアノを調律していないと、不具合が発生します。発生する主な不具合は下記のとおりです。
- 弾き心地が悪化する
- 正確な音程が保てない
- 同じ音階の音がずれる
- 音色に異音が混じる
ピアノは大きな楽器ですが、内部には多くの弦が張ってある弦楽器です。ヴァイオリンやギターと同じように、こまめな調律を必要とします。不具合が発生した場合は早めに調律しましょう。
楽器の寿命が長くなる
調律すると弦が一定に保たれるので、負荷がかかりにくくなります。そのため、結果的に調律が適切に実施されたものは寿命が長くなるのです。
冒頭でもお伝えしたとおり、30年以上経っても常に良い状態を維持していたり、100年を経過しても優れた音色を奏でたりするものもあります。
調律の頻度は、新品の場合は半年に1回くらい、その後は1年に1回程度、調律しましょう。
状態別メンテナンス方法
ピアノは状態によってメンテナンス法が異なります。ここでは、状態別のメンテナンス方法を紹介します。
適した環境に設置されていた場合
適した環境に設置されていると、調律をするだけできれいな音色がでる状態によみがえらせられることがあります。ただし、内部の弦が錆びついている場合は、交換作業が必要です。
湿気が多い場所に長期期間設置されていた場合
弦が錆びる可能性や、木製の部品が腐っていることから、湿気は天敵です。
前述のとおり、錆びついた弦は交換する必要があります。調律師に依頼し、新しい弦を張り替えてもらいましょう。
中古で譲渡されたものの場合
前の所有者が、どの程度メンテナンスをしていたか、どんな環境に設置していたかによって必要なメンテナンス方法は異なります。譲渡されたピアノがどのような状態か、業者に確認してもらうようにしましょう。
前の所有者が適した環境に楽器を設置しており、毎日演奏していて、適度な調律を行なっていたのであれば、メンテナンスなしでも問題なくきれいな音を奏でてくれることもあります。
古いピアノの買取相場
買取相場の把握は、査定時に非常に重要な要素です。買取相場の知識がない状態で査定にのぞむと、安い価格で買い取られてしまうことがあるので注意が必要です。
ピアノの場合、買取価格は種類や年式、メーカー、モデルなどによって異なります。
ここではメーカーやモデル別に相場を紹介しています。
ヤマハ製グランドピアノ
創業100年を超える老舗のメーカーのヤマハ。主力製品のグランドピアノの買取相場を表にまとめました。
モデル | 買取金額 | |
Cシリーズ | C5:約70万 C3LA:60〜80万円 C3:30〜50万円 C2:30〜50万円 | |
Gシリーズ | G3A:20〜30万円 G2E:20〜40万円 G1B:20〜30万円 | |
AIシリーズ | A1:約30万円 |
カワイ製グランドピアノ
カワイはヤマハとともに、全世界で人気メーカーです。しかし、買取の相場の傾向としてはヤマハより低い傾向にあります。
モデル | 買取金額 |
RXシリーズ | RX-1:20〜40万 RX-3:30〜50万円 |
NXシリーズ | NX-40:30〜45万円 |
KGシリーズ | KG1C:5〜10万円 KG2C:10〜15万 KG3C:7〜15万円 |
CAシリーズ | CA40:約30万円 |
ヤマハ製アップライトピアノ
ヤマハ製のアップライトピアノは人気商品で、買取相場も高い傾向にあります。主なモデルの買取相場は以下のとおりです。
モデル | 買取金額 |
YMシリーズ | YM10:10万円 |
YU・YUSシリーズ | YU1:15〜20万円 YU3:15〜25万円 YU5:25〜35万円 YUS:10 〜20万円 |
Uシリーズ | U1 :4〜7万円 U1H:6〜9万円 U3 :5〜8万円 U30A:15〜20万円 U3H:6 〜10万円 |
カワイ製アップライトピアノ
カワイ製のものもヤマハ製と比較すると、価格が低い傾向にあります。主なモデルの買取相場は以下のとおりです。
モデル | 買取金額 |
Kシリーズ | YM10:10万円 |
BLシリーズ | BL12:1〜3万円 BL31:1〜3万円 BL51:1〜4万円 BL61:1 〜4万円 BL71:1〜5万円 |
BSシリーズ | BS10/BS20 :3〜5万円 BS1A:4〜6万円 BS20S :約7万円 |
買取査定の流れ
ここでは買取の流れを説明します。さまざまな買取業者がありますが、査定の流れは下記の通りです。
STEP1:買取業者に連絡し、査定を申し込む
まず、買取業者に連絡をしましょう。電話で査定を受け付けてくれる業者がほとんどです。
この時に、ピアノの製造メーカー、モデル名、製造番号、ペダル数などを伝えてください。
STEP2:査定金額を確認する
買取業者は、伝えられた情報をもとに査定し、金額を伝えてくれます。査定当日に金額の案内がない場合もありますので、いつまでに金額の連絡があるか、確認するようにしましょう。
STEP3:引き取り日時を決める
納得のいく査定金額を提示されたら、引き取り日程を決めましょう。複数の候補日を提示したほうが、引き取り日が決まりやすいことが多いです。
STEP4:引き取り日に即日現金支払い
査定された金額は、楽器の引き取り時にその場で現金支払いをします。業者によっては、この時に理由をつけて減額してくることもあるため注意が必要です。ホームページを確認して、買取価格保証のある業者を選ぶようにしましょう。
まとめ
この記事では、調律がピアノに与える影響や状態別メンテナンス方法、相場、買取査定の流れを説明しました。定期的に調律などのメンテナンスをしていると、不具合が発生しなくなり、寿命が長くなるのです。状態の良さは、査定でも価格が高くなる傾向があるため、定期的なメンテナンスをおすすめします。
また、査定を依頼する際は、大体の相場を把握しておくと価格の交渉ができ、安く買い叩かれる心配がありません。買取を依頼する際には、この記事で紹介した内容を確認し、査定にのぞむようにしましょう。
《参考》ピアノの引き取りや売却、買取ならピアノ買取911【東京・埼玉・千葉・群馬・神奈川】
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